クリスタルアクセサリー&インテリア雑貨を創作販売しているdrops(ドロップス)の中尾さんを訪ねた。
訪れた2023年1月は、ちょうど丸由百貨店の5Fプレイヤーズマーケットに出店中とのことでブースへ向かう。
キラキラと天然石が輝き、美しいデコレーションがまぶしいキャンドルが並び、そこはまるでメルヘンワールドのよう。
そこに妖精のような雰囲気をまとった中尾さんが笑顔で迎えてくれた。
天然石を使ったアクセサリーと創作キャンドルを販売している。
中尾さんはハワイアンカフェ「Big Wave」のスタッフでもあり、オンシーズンはカフェ、オフシーズンの11月末〜3月末は「drops」の活動をしている。
今回は、中尾さんの創作活動についてお話を伺った。
天然石が大好きでアクセサリー作りをはじめる
中尾さん一家はハワイが大好きでよくハワイ島へ旅行に行っていた。
現地の天然石屋さんやマーケットで天然石と出会い、中尾さんはその魅力にはまっていった。
気に入った石を買ううちにストックが出来、いつも身につけていたいとまずは自分のためにブレスレットを作りはじめた。
たくさん出来上がるとそれを友達などにプレゼントしていた。
学校を卒業後、中尾さんはワーキングホリデーでオーストラリアへ滞在した。
滞在の終わりにお世話になったホストマザーに何か手作りのプレゼントをしたいと思い、中尾さんは大好きな天然石を使ってアクセサリーを作ることにした。
オーストラリアの天然石屋さんで気に入った石を買い、ブレスレットを作った。
中尾さんの想像以上にホストマザーが喜んでくれ、それがとても嬉しかったという。
他の友人たちにもアクセサリーを作ってプレゼントし、みんなに喜んでもらえた。
中尾さんにとってアクセサリー作りの背中を押してくれた貴重な出来事だ。
天然石が大好きな中尾さん。
オーストラリアではクリスタル園を訪れ、大きなアメジストに触れたときには触った瞬間にビリビリと痛いほどの振動を感じたそう。
はじめての出店でお客さんが喜んでくれた
オーストラリアから帰国後、中尾さんは天然石を使ったアクセサリーを作って販売しようと決めた。
2019年7月のことである。
米子の知り合いのお店のイベントで初めて手作りアクセサリーを販売した。
このときは、中尾さんのお母様が作るランプ商品との共同出店だった。
初めての販売でショップカードもない状態だったが、お客さんが来て思った以上に売れたことにとても感動したという。
販売するまでは不安を感じていたが、自分の作ったアクセサリーをいいなと思って買ってくれる人がいることは大きな自信になった。
作った物は必要な人のところに行く
初めての出店で自信がもてたこともあり、今度は鳥取駅前を中心に展開する山陰三ッ星マーケットのマルシェに申し込みをして出店。委託販売も実現した。
自分で作った天然石アクセサリーを販売しながら、その人に合ったものがちゃんと選ばれて買われていくことを中尾さんは面白いと感じた。
「パワーストーン(天然石)は必要な人のところに行ったり、必要な場所に流れていく自然なものなんだ」
自分が意図したような、ふさわしい人のもとにアクセサリーが売れていくことが面白く、やりがいを感じた。
とくに、オーダーメイドのブレスレットではその実感が大きい。
カウンセリングをしてデザインと石を選ぶのだが、出来上がってお客さんに付けてもらうとしっくりきて、とても気に入ってもらえるという。
喜んでもらえる瞬間が何より嬉しく、作ってよかったなと心から思える。
家で癒やされたくてキャンドル作りをはじめる
天然石を使ったアクセサリーのほか、中尾さんはサンキャッチャーも作っている。
サンキャッチャーとはクリスタルガラスなどをワイヤーなどでつなげたもので、太陽の光が当たると、室内に虹色の光が反射するインテリアアイテムだ。
家で使ってもらう癒やしのアイテムとして人気だという。
コロナ禍になり、家で過ごす時間が増えたことで中尾さん自身も家で癒やされるものが欲しいと思うようになった。
世間はキャンドルブームで中尾さんもさっそくキャンドルを買おうと思ったが、欲しい作家さんのキャンドルは人気で売り切れていた。
そこで、中尾さんは頭のなかにあるイメージを形にしようと実験的にキャンドルを作り始めた。
そうはいっても、キャンドル作りは簡単ではなかった。
温度の調節が難しく、何度も失敗を重ねた。
見た目だけでなく、火を灯したときにどうなるかなど納得のいくものが出来るまでには時間がかかった。
試行錯誤しただけに、自分のイメージが具現化したときは大きな快感だったという。
ディズニーが大好きだという中尾さん。
キャンドルのイメージをディズニーの世界にしたいと決め、1人ディズニーランドへ出かけた。
ディズニーランドでいろいろな世界を見ながら、キャンドルのイメージを形にしていった。
そうして出来上がったのが「ドリーミングポットキャンドル」だ。
中尾さんの持ち味の天然石も取り入れ、手のひらサイズの小さなポットにまるでディズニーのような世界がひろがる夢のキャンドル。
納得の行くものが出来て達成感があったという。
キャンドルは見た目だけでなく、素材にもこだわっている。
大豆を使った植物性のキャンドルで、灯せば灯すほど空間を浄化してくれる。
人にも環境にもやさしいものを使いたいという中尾さんの心遣いが現れている。
香りには品質のよいメディカルグレードの精油を使っている。医療現場でも使われるもので、濃度もこく、匂いの飛び方も違うという。
芯は木でできており、火を灯すと焚き火のようにパチパチという音がしてオレンジ色のやわらかい光になる。
キャンドルのなかには天然石がうまっていて、溶けたあとは取り出して楽しめるようにもなっている。
まさに五感が癒やされるキャンドルなのだ。
災害時でもこのキャンドルで癒やされて欲しいとの思いもある。
天然石はがんばっている人をサポートしてくれる
大好きな天然石を使って癒やしアイテムを生み出している中尾さん。
中尾さんにとって、天然石とはがんばっている人をサポートしてくれる力をもっているものだという。
「石は意思を持っていると思っています。だから、石頼みをしても石は何も変えてくれないんです」
本人ががんばっているとか、行動していることに対して後押ししてくれるという。
まずは自分がやる気があることが前提で、自分が求めているものに対して力を与えてくれる。
あくまでも、夢を叶えるのは自分自身。
実際にお客さんからの声として、何かに向かってがんばっている人に効果が高かったという。
「天然石はただの石じゃなくて、エネルギーが振動しているものだと感じています」
持つ人の純粋な気持ちに石が応えてくれる。
そこが天然石の魅力なのだと中尾さんは語ってくれた。
これから
これからは、オンラインでの販売にも力を入れていきたいという中尾さん。
アイテムのテーマは、「癒やし」。
身に付けてホッとするもの、家でリラックスできるもの。
天然石においては、買ったときよりも輝く石をお客さんに提供したいという。
愛でてあげると石はよろこび、輝きが増す。
手持ちの石の浄化もしてくれるとのこと。
キャンドルは、デコレーションが素敵すぎてもったいなくて火を灯せないというお客さんのために、シンプルなデザインのものも作る予定だという。
dropsの商品は、丸由百貨店5Fのプレイヤーズマーケット内のセレクトブースでの販売ほか、moco life style store でも販売している。
インタビューを終えて
輝く天然石に囲まれて、中尾さん自身がキラキラと輝いて見えたのは気のせいではないはず。
大好きなものからインスピレーションを得ているいう彼女の作った作品からは、見ているだけでも楽しさが伝わってくる。
まずは自分が楽しむというスタンスは、周囲の人たちにも良い影響を与えてくれる。
そんな中尾さんが生み出すアイテムはきっと多くの人たちを癒やし、サポートしてくれるに違いない。
気になった方はぜひ一度、アイテムを手にとってみてくださいね。