吉岡温泉町にあるシェアサロン「Da-na apartment(ダーナアパートメント)」を訪ねた。
しっとりと落ち着いた温泉街の一角にたたずむ隠れ家のような民家がサロンになっている。
今回はサロンのオーナーであり、セラピストの花織さんにお話を伺った。
花織さんは主にイヤーキャンドルという施術やレイキヒーリング※、ボディケアなどをお仕事にされている。
ダーナアパートメントでは施術のほか、イベントの企画主催も行っている。
現在のお仕事にたどり着くまでと今後についての物語をお楽しみください。
※レイキヒーリングとは、レイキ(霊気)を使い、手のひらを通してヒーリング(癒し)を行う技術。
体験したアロマトリートメントがセラピストへのきっかけ
長年、花織さんは医療事務に携わってきた。
日々の忙しさのなかで、誰かに背中を押してほしいという気持ちがつのっていた。
そうしたなか、カットスペースオアシスのオーナーが花織さんに鍼灸院でのアロマトリートメントを勧めた。
花織さんはさっそく施術を受け、アロマオイルに癒やされ効果を感じた。それまでは、香りに敏感だったため苦手意識があったが、精油は自分にとって合うものだと実感。
この体験をきっかけに、アロマに興味を持ち学びはじめた。
これが、花織さんのセラピストへの道の第一歩だった。
母親の体調不良もあり、花織さんは仕事を休職して看病のかたわら、アロマコーディネーターの勉強を始め資格をとった。
厳しい母親だったが、医療事務の仕事を辞めてアロマトリートメントの仕事をすることを喜んでくれたのは、花織さんにとって大きな後押しとなった。
花織さんは仕事を辞め、セラピストとして踏み出した。
出張スタイルでセラピーをスタート
資格をとったものの、いきなりお店を持つのはハードルが高く、花織さんは出張スタイルで仕事をスタートした。
アロマを学ぶきっかけを作ってくれたカットスペースオアシスの店舗の一角を借りて、月2、3回ペースで出張セラピーを始めた。
アロマの仕事のほか、リラクゼーションのアルバイトもしていた。服を着ながらの体のほぐしをするというもので、このほぐしも身につけてメニューにした。
レイキヒーリングなど、出張スタイルでセラピーをしながら、花織さんは幅を広げていった。
セラピーの世界をもっと知りたい!とイベントへも参加しながら、人脈を広げていった。
イヤーキャンドルとの出会い
セラピーを学ぶなかで、解剖学に興味を持って調べていたところ、イヤーキャンドルを知った。
イヤーキャンドルという言葉を聞いてピンときたという。
イヤーキャンドルとは、耳に蜜蝋ワックスのキャンドルをあてて燃える炎の音を聞きながら、リラックスして心と体を癒やす自然療法だ。
もともと、人と違うことをしたいという思いが強かった花織さん。
初めて聞く名前のセラピーに魅力を感じて、すぐに体験に出かけた。体験してすぐにセラピストの資格をとる決意をした。講師の資格もとり、出張メニューに加えた。
レンタルスペースへの出張も積極的に出かけた。
アトリエ ダーナへの出張
出かけたイベントで、花織さんは現在のDa-na apartmentの前進であるアトリエ ダーナのオーナーに出会う。
これをきっかけに、花織さんはアトリエ ダーナの2階のスペースに出張するようになった。
まさに、花織さんの興味と積極的な行動が次々に道を切り開くことにつながっている。
すべては順調に見えるようだが、セラピストとして施術をスタートとしたといっても、はじめは自信が持てなかった。
お客さんから意見をもらうことで気づきがあり、それを次回に活かすということを繰り返した。
地道な一歩一歩の結果、予約をとってくれる人が増えていった。
施術のあと、お客さんが良くなっているのを見るたびに、
「私にしかできないことがある」
と花織さんは自信をつけていった。
ダーナアパートメントのオーナーを任される
ある程度の流れが出来ていたなか、アトリエ ダーナのオーナーが結婚して県外へ出ていくことになった。
それに伴い、アトリエは何人かでシェアするスタイルへ。
2019年アトリエ ダーナは「Da-na apartment(ダーナアパートメント)」に名前を変えて生まれ変わった。
花織さんはシェアメンバーの一人として、出張スタイルで変わらずにダーナアパートメントを利用した。
メンバーが数名いるなかでも、ダーナにいる日が多いのが花織さんだった。
自然、近所づきあいもするようになり、元オーナーからも信頼されていた。いつでもオーナーになっていいと言われていたが、花織さんはタイミングをみていた。
2020年、開業届を出したことである程度の覚悟が出来た。メンバーと一緒にやっていくことでの学びもあったため、しばらくはシェアスタイルで活動を続けていた。そうしたなか、修理などの決め事はシェアメンバー皆で相談が必要だったりと思うようでないこともあり、まとめたいという思いがつのっていった。
2022年、前オーナーから引き継いで、花織さんはダーナアパートメントのオーナーになった。
タイミングが大事だったと花織さんはいう。
オーナーになったことで、いっきに自由度が上がった。
すべてがうまくまわる感じを実感しているという。
一生懸命動かなくても、来て欲しい人やイベントしてほしい人が集まってくるようになった。
軌道に乗った流れのなかで、花織さんは今後の展望を考えている。
今後
今まで通りのスタイルを続けていくとともに、建物のメンテナンスをしつつ、いるだけで癒やされる場所にしていきたいとダーナアパートメントの今後を語る。
セラピーの施術だけではなく、アートや音楽のイベント開催も考えている。
「いろんな選択肢をつくって、来てくれたお客さんが何かに気づいてくれたら嬉しい」
まずは自分が楽しむ。それから、みんなで一緒に楽しんでもらいたいと笑顔で花織さんは語ってくれた。
ダーナアパートメントを拠点に、自分の幅を広げていく花織さん。
これからも自分の好きを大事に、心地良い空間が出来ていくことが想像できた。
ピンと来た方は、お気軽に連絡してみてくださいね。
連絡先 090-9508-7216 メール
Da-na apartment インスタグラム
Da−na apartment フェイスブック
インタビューを終えて
笑顔でほがらかにお話される一方で、ゆるぎない信念を感じた。
自身の施術に対する思いだけではなく、ダーナアパートメントのオーナーとしてもっと楽しいことをしていきたいとアンテナを巡らしている。
まだまだ活動の幅が広がっていくのは間違いない。
これからの取り組みに期待!