「乾燥させた野草に足を入れるだけで、こんなにポカポカ温かくなるなんて」
tottolive編集部が「草浴」を体験させてもらったときの驚きだ。
今回は、さまざまなハーブや草木に囲まれたご自宅兼サロン「彩楽sara」を訪ねた。
野草を使ったヒーリングサロンと温故知新を知って実践する団体「すまいるびとsanin」を主宰されている影谷眞由美さん。
もともとは、インテリアコーディネーターをしながら、アロマショップをして活動していたが、東日本大震災をきっかけに本格的に人を癒やすことをしていきたいとセラピーの勉強を始め、サロン「彩楽sara」をスタートするとともに団体「すまいるびとsanin」を立ち上げた。
現在の活動からここにいたるまでの物語をお楽しみください。
癒やしの世界に入るきっかけは、心地よさ
インテリアコーディネーター時代、影谷さんはデザインよりも心地よさを追求していた。見た目だけではなく、どうしたらその人が心地よく暮らせるかを考えながらのコーディネートをしていたという。
そうしたなか、東日本大震災が起きた。多くの人が犠牲になっただけではなく、被災地では精神に傷を負った人たちのケアも急がれた。インテリアコーディネーターをしながらアロマセラピーもしていたという影谷さん。
インテリアをやっている場合ではなく、もっとセラピーの方をやらなくてはと思ったという。直接人を癒やすことをしていきたいと。ただ、震災の混乱で、アロマセラピーに使う精油が手に入れにくくなることを考えた影谷さんは、精油ではなく、昔の人たちが身の回りにある薬草などを使って人を癒やしていたことに着目した。
ビワの葉の力に驚き、野草に目覚める
影谷さんは、団体「すまいるびとsanin」の代表もつとめている。
東日本大震災が起きたころ、エコについて研究する団体を作る話が周囲で持ち上がった。エコよりも、暮らしに役立つことならしたいと昔ながらの知恵を活かして実践する活動をスタート。
昔からの知恵を伝えるなど、講師を招いての講座開催が中心である。「野の草サロン」という名前で開催している。
1回目の講師には大山町で野草を使った快療法を行う、荒松しげ乃さんを招いて開催。
内容は、ビワの葉を使った手当てだった。葉を当てただけで体がポカポカすることに影谷さん自身も驚いたという。
「どこにでもある葉に人を癒やす力があるなんて!」
感動してビワや野草について調べ始めた。調べるほどに、もっといろんな人に知ってもらいたいという気持ちが強くなった。
身の回りの草花を調べ始めるなかで、庭に生えている草花も重要なものだと気づく。
山に行って、草の上に寝転がるのが好きだという影谷さん。この気持ちよさも伝えたいと活動に生かしている。
五感を活性化させて、さらに感性も広げてみんなに元気になってもらうことがテーマだ。
Tottolive編集部は、野草に足を入れる草浴だけでなく、野草が入ったクッションを肩や膝の上に置く体験もさせてもらった。置いているだけで、ホカホカしてくる。自然の力をこんなに簡単に体感できることに感動だ。
団体「すまいるびとsanin」は誰でも参加ができる。一人だとわからないけど、みんなでやったら楽しいことや、人がいるからできるプログラムを実施している。味噌づくり、酵素づくり、砂浴、森林浴など。
自宅サロン「彩楽sara」でしていること
現在、自宅サロンでは、ビワの葉の手当てのほか、ボディーセラピーをしている。音叉を組み合わせるなどのオリジナルのセラピーや、アロマカードのリーディングをして、その人に必要なメッセージを伝えるとともにスプレーを作ることができる。
その人に必要なことをチョイスしてやるというのがスタンスだ。
癒やすお手伝いはするが、最終的にはその人自身が自分の体を治せるように導く。
自己治癒力を高められるというのは嬉しい。ぜひ、ピンと来た方はサロンを訪ねてほしい。
これから取り組みたいこと
主宰している「すまいるびと」では畑をしている。
この畑でできたものでクラフトをしたり、ぼーっとする時間を持ちたいという。
時々山に行ってお茶をしたり、アロマスプレーづくりのワークショップなどをしていきたいと影谷さんは語る。
影谷さんのどこまでも自然体で飾らないゆるさは、関わる人たちを和ませる。これからの活動も目が離せない。
インタビューを終えて
自然体で気のおけない感じが魅力な影谷さん。
植物への愛がすごい。
植物の力に目覚め、人に活かしたい、もっと関わりたいという情熱が影谷さんのリラクゼーションの起点。
これからも植物の未知なる力を発見して、ワークショップなどをしてくれそうだ。
植物の力を体感したい方は、ぜひ訪ねてほしい。